ニュースレター 第13号

ニュースレター 第13号(PDFファイル)
平成22年1月25日発行 

P1 アジェンダ21すいた 年頭のご挨拶
P2、3 特集 「吹田にふさわしい公共交通を考える」
P4 大学でのレジ袋削減の取組及びスーパーでのキャンペーン参加(資源部会)
P5 イオン黄色いレシートキャンペーン(資源部会)
P6 すいたエコツアー ~水資源の大切さを知る~(環境教育部会)
P7 高川周辺をまち歩き(自然部会)

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アジェンダ21すいた
年頭のご挨拶

アジェンダ21すいた代表 三輪 信哉

あけましておめでとうございます。皆様にはいつも「アジェンダ21すいた」の活動にご支援、ご協力賜りまして、大変ありがとうございます。お一人お一人の無償の努力は未来に宝を残してゆくものだと確信しております。
昨年もまたアジェンダ21すいたの活動が一歩ずつ前進しました。自然部会では取り組んできた校庭の芝生化が形をみまして次の段階にと進んでゆこうとしています。エネルギー部会も環境家計簿活動にと取り組み、エコツアーも充実しました。交通部会ではコミュニティーバスに関する調査を行い将来の交通体系を模索しています、環境教育部会では、レインボーすいたの充実やメールによる情報発信に取り組み、資源部会では市内スーパーとのマイバッグ協定締結支援など、取り組んできました。また、吹田市からの特別事業として、市内の市民、事業者、行政の各々の主体が取り組むべき環境行動に関する配慮指針の策定に向けてワークショップを展開しています。今後はさらに組織の充実をはかり、吹田の市民の皆様にアジェンダ21すいたを知っていただき、他の北摂各市のアジェンダ団体の連携をはかるなど、内に外にと充実をはかってまいります。
「アジェンダ21すいた」の特徴は、いうまでもなく市民、事業者、行政の3者の主体による協働です。それはそれぞれの持つ特徴を認めあい、尊重しあい、互いに補いあうことで連携ができ、互いに力を出し合って、個別の主体の持つ力の総和以上のものを発揮することができることです。平成の時代に入るまでは、どちらかというと、それぞれの主体が孤立し、理解なく、責任を相手に押しつけてきた時代でしたが、今は大きく様変わりしました。持続可能な環境に向けて、社会も成熟してきた証でしょう。人が環境を育て、その環境が人を育てます。アジェンダ21すいたの特徴をさらに発揮して、未来の子孫が吹田のまちを誇りに思い、健やかに過ごせる素晴らしい環境づくりをめざして、今年も取り組んでいきたいと思います。
本年もどうぞご支援、ご協力賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

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特集 吹田にふさわしい公共交通を考える(交通部会) 

~桃山台―岸辺間 定時運行バス 実現に向けて現地調査~

吹田市の公共交通ネットワークの弱点は、吹田市の中央近くを東西に走る路線です。
そこで、交通部会では、渋滞に巻き込まれることなく定時運行で最低10分(朝夕の通勤時には5分)間隔に走るバスを想定しました。そして、当面の有力ルートとして桃山台駅から南千里駅を通り岸辺駅(可能であれば正雀駅)に至るルートの現地調査をしました。
調査は、11月7日(土)に秋晴れの好天に恵まれて交通部会のメンバーが実際にルートを歩いて行いました。
桃山台駅から南千里駅の東までの道路は、片側2車線ずつあり、中央に分離帯がある広い道路ですが、朝夕は車の渋滞がひどいようです。「桃山台のバスターミナルを駅の東側の駐車場に設ければバスが渋滞に巻き込まれることも少なくなる。」
などと問題点を整理したり、実際に路側帯の幅員を測ったりしながら調査しました。
この調査の結果やそれに基づく吹田にふさわしい新しい交通システムの提案は、またの機会にします。このような交通部会の活動に、より多くの方々の参加をお待ちしています。

すいすいバスの利用についてのアンケート結果
「アンケート内容の詳細は、ニュースレター第6号(P4)に掲載しています。」
吹田市は新しい交通システムとしてコミュニティーバスの『すいすいバス』を千里丘地区で運行していますが、利用者が運行の採算ラインを下回っています。そこで、交通部会は、『すいすいバス』がより多くの住民に利用されて自家用車などによる不要なCO2の発生が抑えられるようにと、バスの運行についての改善案を吹田市に提出することを目的にアンケート調査を行いました。
調査は、乗客に対しては2008年11月20日から22日の3日間に亘り全乗客にアンケート用紙を配布し、運行ルート周辺の住民に対しては同月中旬にアンケート用紙を各戸に配布して実施しました。
乗客向けの調査では、運行時間帯や間隔、ルートの改善案について選択式で回答を求めました。また、住民向けの調査では、乗客向けの調査項目に加えて『すいすいバス』の利用状況とその理由など、利用についての項目にも回答を求めました。
交通部会の改善案は、運行時間を現状より長く(8~20時を7~22時に)し、間隔は短く(約30分を15分に)、更に、ルートは時間帯の主な乗客に合わせて変化(2ルートを4ルートに)させるもので、乗客の利便性を格段に向上できると考えています。
これらの改善提案に対して、今回のアンケート調査では、乗客から172通、住民から200通の回答がありました。アンケート調査に対する回答の回収率は、乗客からが41.1%、住民からが20.0%で、この種のアンケート調査としては高い回収率であったと思われ、『すいすいバス』への関心の高さが窺えます。

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大学でのレジ袋削減の取組及び
スーパーでのキャンペーン参加(資源部会)

レジ袋無料配布がなくなりました(大阪学院大学)

10月13日から、大阪学院大学内でパンや弁当、各種の飲料水を販売
している「ヤマザキYショップ」で、レジ袋の無料配布中止がスタートしました。
スタートして1ヶ月半、多い日には約1000人、少ない日でも700人もの学生や、職員が利用している「ヤマザキYショップ」に伺い、学院大庶務課の橋本さんと店長の神さんにお話をお聞きしました。
これまで、平成19年4月から小売店でのマイバッグ推進運動のモデルケースとして学内の「紀伊国屋ブックセンター」とともに、レジ袋を断った分だけ店側がユニセフに募金するキャンペーンに参加されていました。
現在は、購入した品物にはシールを貼ったり、必要に応じてバスケットを貸し出しています。レジ袋を要求する学生は3割弱で、特にクレームが付くこともなく素直にユニセフへの募金箱に5円投入するそうです。中には「5円玉が無いから10円入れるよ」なんて学生もいて、3台のレジごとに設置されている透明の募金箱にはかなりの小銭が貯まっていました。
店内で飲食している数人の学生さんにもレジ袋無料配布中止について聞いてみました。
「エコなことでしょう? いいんじゃないですか?」
「シール貼ってもらえば済むことだし」
「私はコンビニでバイトしてますけど、コンビニだって今どきやたらとレジ袋渡さないですよ」と、ごく自然に受け入れている様子でした。若い世代のエコ意識も高まっているのですね。
店長の神さんは、「来年の夏には完全にレジ袋をなくすつもりです」と、明るく力強く話しておられました。期待しております。
今回の取組みは、1ヶ月の告知期間を経て、スムーズにスタート出来たそうです。大学側の理解と店長の熱意が、功を奏したのだと感じました。

レジ袋削減・マイバッグ推進協議会の店頭キャンペーンに参加しました
10月2日(金)、市民・事業者・行政の3者で、「吹田市におけるマイバッグ等の持参促進及びレジ袋削減に関する協定」が締結されました。
これに伴い、10月の1ヶ月を「レジ袋削減・マイバッグ推進強化月間」として、市内の各スーパー店頭において盛大なキャンペーンが展開されました。
資源部会も協議会のメンバーとして、スーパーでのキャンペーンに参
加し、レジ袋削減、マイバッグ推進のチラシを配布したり、アンケートを
集めたり、特製マイバッグを手渡したりして協力しました。 

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イオン幸せの黄色いレシートキャンペーン
(資源部会)
去る10月18日、北千里サティにおいて記念品贈呈式が行われました。 

このキャンペーンは、毎月11日のイオン・デーに実施され、レジ精算時に黄色いレシートを受け取ったお客さんがご自分の意志により、応援したい地域のボランティア団体のBOXに投函します。集まった黄色いレシートの金額を団体ごとに集計し、合計金額の1%に相当する金額を記念品で助成していただけるというシステムです。

地域の福祉委員会や環境団体、デイケアに取り組んで地域通貨を進めている団体や捨てられたペットを救うアニマルトラストなど、14団体に贈呈されました。贈呈式の後、皆さんの活動内容を伺うなど懇談会がありました。

このような懇談の席は、普段接触のない団体と交流でき、私たちの活動を知っていただく良い機会です。今後も色々な団体と意見交換や活動内容を聞く機会を持てると良いと思いました。

アジェンダ21すいたがいただいた黄色いレシートキャンペーン記念品の額は16,200円でした。大切に使わせていただきます。北千里サティさんにお礼を申し上げるとともに、投函してくださった皆さまに感謝いたします。2009年度上期の「幸せの黄色いレシートキャンペーン」ありがとうございました。 

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すいたエコツアー ~水資源の大切さを知る~
(環境教育部会)

「泉浄水所」
エコツアー参加者一行12名は市役所を出発。バスで泉浄水所へと向かいました。まずは約3キロ離れた淀川から運ばれた水と地下水がブレンドされ、飲み水として生まれ変わる工程を見学しました。
最近は「吹田 いずみの水」としてペットボトルにつめて販売もしているくらいにおいしい水が泉浄水所で作られているという説明がありました。それに一役買っているのがオゾンと活性炭を使った高度浄水処理という技術であり、味のいい飲料水の秘訣であるとのことです。
吹田の水については、名神高速道路より北は大阪府から購入した水を、南は片山浄水所の地下水と大阪府の水とのブレンド水または泉浄水所の水を飲んでいることになります。

「川面(かわづら)下水処理場」
昼食の後、川面下水処理場へ移動。吹田市の下水処理の様子の説明を受けた後、処理施設を見学しました。下水処理場では家庭や工場から排出される汚れた水を下水道管に集め、きれいにしてから川に流すという役割を果たしているところです。また、雨水も同様に集めて川に流すこともしています。
汚れた水をきれいにするには、まず大きなごみを取り除き、小さなごみは下に沈め、残ったものをバクテリアを使って分解し、最後はプールなどでも使用する次亜塩素酸を使って消毒し、神崎川に流すといいます。処理水を溜めた池では、メダカが元気に泳ぎ回っていました。われわれが汚した水をきれいな水に戻して川に放流してくれる下水処理場のありがたさがよく理解できました。

「飲めない水を飲める水に変える」
最後は、ニューメディカテック株式会社さんに、海水や池の水など、そのままでは飲めない水をフィルターでろ過し、飲める水に変える装置を見せてもらいました。実際に飲料水にウーロン茶を混ぜたものをろ過し、無色透明の水に変えたものを飲みました。災害時の飲料水確保にも有用とのことで、吹田市でも購入しているそうです。

今日一日で、川の水を浄水し水道水に変え、下水処理を経て川に放流するまで、水の循環の一端を見ることができ、日常生活の中でいかに水が大切なものであるか再認識するいい機会でした。エコツアーに参加して本当に良かったと感じました。 

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高川周辺をまち歩き(自然部会)
自然部会では、「神崎川エコアップ作戦」と題して、周辺のまち歩きを通して、まちなかの様々な魅力を発掘し、人と川が近づける仕組づくりを目指しています。今回、その取組につなげる目的で、「高川(たかがわ)」周辺を歩いてみました。高川は、吹田市と豊中市の境を流れる淀川水系の一級河川であり、神崎川の支流です。千里丘陵のため池から始まり、中域からは著しい天井川となっています。
自然部会メンバーは11月26日(木)午後1時30分に江坂駅に集合。まず、新御堂筋沿いを南下し、糸田川・神崎川まで江坂のまちなかを歩きました。駅周辺は路上駐車や不法看板が多数あり、雑然としていて、気持ちよく歩ける状況ではありませんでした。
20分ほどで神崎川に到着。神崎川沿いを西に向かって歩きます。いよいよ高川を目指します。途中、地域の方々や企業が思い思いの花壇を作り、花や木などの植物を植えておられました。周辺の市民・企業の手で河川敷を管理する「アドプト・リバー」です。気候もよく、水鳥たちが気持ちよさそうに飛んでいました。
さて、目指す高川に到着。そこから北へ、高川沿いを歩きます。高川の右側は吹田市、左側は豊中市と川が境となっています。高川は自然河川というよりは、水路に近い印象を受けました。高川周辺にも、地域の方々が植えたと思われる植物が多くありました。
北に行くにつれ、歩きやすくなってきました。松並木や自然の芝生など、絶好の散歩コースです。しかし、ところどころ道が途切れてしまいます。橋を渡り、豊中市側を歩いたり、吹田市側に戻ったりと少し面倒です。
吹田市江坂町付近まで北上すると、高川の下を大阪府道145号線がくぐっていました。川の下を乗用車やバスが通ります。
これこそ天井川。さらに北上すると右手に都市緑化植物園が見えてきました。左手は服部緑地です。歩いてみて分かりましたが、江坂周辺にも植物や動物などを楽しむことのできる自然が残っていました。
今回、まち歩きのコースとして高川沿いを中心に約5km(調査しながらのため時間にして約3時間)を歩きました。楽しみながら歩くことができる一方で、交通量が多い箇所があったり、道が途切れていたりと整備が必要であると感じました。
今後も、「糸田川~神崎川~高川」など川をつなげた「楽しいまち歩き」を実現できるよう検討を進めていきたいと思います。