ニュースレター第25号

ニュースレター第25号(PDFファイル) 平成25年1月25日発行

P1 アジェンダ21すいた年頭のご挨拶
P2 「アジェンダ21すいた今後のあり方について-幹事会臨時報告会-」
P3 すいたエコツアー「循環型社会を目指して」(資源部会)
P4 すいたエコツアー「地産地消をもとめて」(エネルギー部会)                                        P5 すいたエコツアー「環境配慮型施設等見学会」(環境教育部会)                                     P6 公共施設における環境配慮型設備の紹介                                                  P7 連載企画!あなたが見つけるエコなお店inすいた(資源部会)

page1                                                                                                                                                                      アジェンダ21すいた 年頭のご挨拶

いつもアジェンダ21すいたにご尽力を賜りましてありがとうございます。
こころより感謝申し上げます。
さて、昨年7月に行いました総会で、計画書「アジェンダ21すいた」ならびにその実行組織「アジェンダ21すいた」のあり方を見直すことが決まりました。計画書は三者協働で話し合って策定し、平成17年より実施しております。その中で、同計画書では10年後に見直すとしていました。しかし、その後の東北大震災や原子力発電所の事故などを通じて、温暖化防止の主軸とされてきた原子力発電が廃止に向け議論されると同時に、固定買い取り価格制度がスタートし再生可能エネルギーが一気に進むことになりました。激流ともいえる時代の流れの中でアジェンダも計画期間10年を待たず、見直しに踏み切りました。
また内部では、組織「アジェンダ21すいた」の活動が見えにくいとの指摘や、吹田の環境社会がより一層前進するために他の市内の環NPO組織とは異なった役割を果たすべきではないか、との指摘が寄せられました。策定時には存在しなかった吹田市の行政計画「第2次環境基本計画」や「地球温暖化対策新実行計画」が策定されるなど、行政側の計画が完備し、それとの整合性が求められるようになってきたことなども背景にあります。11月21日に行いましたアジェンダ全体会でも多くの意見をいただきました。
幹事会で話し合いを重ね、また全体会でもご同意をいただきまして、市民の皆様誰にでもわかる、また皆が参加できるフラッグシッププロジェクトとして、市環境基本計画で重点プロジェクトとしても挙げられてい「歩きたくなるまちづくり」を掲げることにしました。環境の問題と歩きたくなるまちとどのような関係があるのかと思われるかもしれません。自動車交通を主軸とした都市づくりが進められてきた日本で、幸い吹田市には多くの私鉄、JRの駅があり、どの場所からでも徒歩で駅に到達できるという恵まれた状況にあります。車や自転車に乗ってはいけない、ではなく、歩きたくなるまちは環境にやさしい町だと考えます。道行く景観や植物が美しくなければ歩きたくなりません。また世界中のメタボの人々が積極的に歩いたり、過剰な食品摂取を控えることで数億人の食糧が賄えるとの研究もあります。もちろん低炭素社会に直結します。加えて人と人の会話にあふれるまちともなるでしょう。
フラッグシッププロジェクトですから、市民、事業者、行政の三者がしっかりと連携しながら行っていく必要があります。花火を何回か打ち上げて終わりといったことでは決して「歩きたくなるまち」は生まれません。それには環境部局の取り組みだけでなく、いわば数十年、道路や交通、街路景観整備など行政の様々な部局が本腰を入れてしっかりと方針と立てて行っていくべき取り組みです。
まだ議論は緒に就いたばかりですが、アジェンダ内外の皆様からしっかりとご意見をいただきながら、本年夏の総会を契機に新たにスタートしていきたいと存じます。皆様のお力添えをどうぞよろしくお願い申し上げます。 (アジェンダ21すいた 代表 三輪 信哉)

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「アジェンダ21すいた今後のあり方について 
 ー 幹事会臨時報告会 幹事会臨時報告会 幹事会臨時報告会 ー」

日時:11/21(水) 場所:市民公益活動センター 出席者:23名
アジェンダ21すいたは設立後6年が経過し、今年度の定時総会において計画や体制の見直しを提案し承認されています。臨時報告会の概要を以下に紹介します。

【幹事会より報告要旨】:フラッグシッププロジェクトと推進体制 につ いて                                                                     フラッグシッププロジェクト(以下、FP)として、有力候補は環境基本計画の重点プロジェクトの1つである「歩きたくなるまちづくり 」。この構想は歩ける人がもっと歩きたくなるというもの。車依存からの脱却というものに位置づけている。健康、安心安全、まちの魅力発見、環境、という四つの切り口から誰もが歩きたくなるまちを実現するという内容。「歩く」をキーワードに、市民、行政、事業者様々な主体が絡み合うことができる。
幹事会では推進体制についてセクター方式というのを検討し始めている。行政セクター、市民セクター、そして事業者セクター。それぞれのセクターは自立的に活動し、テーマに応じて集まる、という形を検討しているが決定したものではない。

【質疑】・FPについて、しっかりした内容なので是非取り組んでほしい。
・事業者の参画をという話があったが、事業者というよりは市民への広がりがなかったことが問題。
・「歩く」というFPを見ると、アジェンダの目的と性格にどこまで沿っているのか疑問。非常に広範囲にわたる内容。今までの部会との整合性は。
・FPというのを掲げてアジェンダが変革していくということ自体は賛成である。
【応答】・そもそもアジェンダの目的は持続可能な社会の実現。環境だけではない。核は環境に置きつつ様々な波及効果をもたらす横断的な事業こそが環境パートナーシップにふさわしい。
・部会の企画との整合性についてはまだ結論が出せていない。むしろFPが決まった段階で、どんな部会活動をするのか、部会活動そのものを続けていくのか、ということも含めて組織のあり方について議論しているところ。
【質疑】・企業は利益追求だけではなく、社会貢献もしなければならない。事業者が中心となったり、企業側からの提案を待つ、というのは難しい。
・アジェンダの在り方は、市民が参加して活動の中心となる現在の形を核にしないとアジェンダの未来はない。FPについてもまち歩きなどすでに行政がしていることも多いが、行政は縦割りで横の連携がうまくいかない。そこをつなぐのは市民の役割。
【応答】・市民セクターが活発になって事業者や行政と横断的に連携を持ちながらというのが、あるべき姿。そのあり方として、一つフラッグシップを持つ。現在部会運営しているが、部会間のつながりなど色んな課題がある。ふさわしい形態についてはもっと議論をしていかなければならない。
【質疑】・今までの5部会と並行して、FPを進めてほしい。
・既存の組織のことはあまり考えず、これからの事業計画との関係の中で新しい組織はどうあるべきかという視点で議論すべき。

以上のような活発な議論の後、三輪代表の閉会の挨拶の中で「今後も多くの方の意見を聴きながら議論を進め、来年の総会を迎えたい」との話がありました。引き続き、皆さまのご協力をお願いします。
※詳細についてはホームページに議事録を掲載していますので、ぜひそちらもご覧ください。 
 
page3                                          すいたエコツアー「循環型社会を目指して」 (資源部会) 

11月25日(月) 資源回収の拡大と3Rの推進を目的として、24年4月から稼動を始めた「豊中市伊丹市クリーンランド」と、環境への先端的配慮がされている「イオンモール伊丹昆陽」へのエコツァーを開催しました。曇天の中、一行19名は市役所を出発しました。

豊中市伊丹市クリーンランド
施設は明るく清潔に保たれており、見学者にとって見やすく分かりやすいように設計されていました。障がい者を含む40名ほどのスタッフが、熱心にペットボトル、瓶、缶などを手際よく選別している作業を見学しながら、市民一人一人が分別してごみを出す努力をしなければいけないと強く感じました。その後分別された資源ごみの使途や利用法の説明を受けました。

エコプロジェクトに取組むイオンモール伊丹昆陽              次の「イオンモール伊丹昆陽」では、エコプロジェクト※屋外12か所、屋内6か所の設置状況を詳しく伺いました。
屋上駐車場の屋根に4,368枚、壁面に1.063枚の太陽光発電パネルが設置されていて、平均800kw/時、310軒分の発電量があるとのことでした。また、壁面緑化(約7,130㎡)、屋上緑化(約2,250㎡)、500台分の地上駐車場を芝生化して、真夏の高温を和らげるよう工夫されていました。、さらに伊丹市公園緑化協会、伊丹市昆虫館のアドバイスを受けて、蝶や小鳥が好む花や木を植えたガーデンや、小路が周囲に配置されていて、お買い物の後緑の中で季節を感じながら休息するのもいいなあと思いました。屋内では、夜間に製氷した2.700冷凍tの氷蓄熱を利用して昼間のショッピングセンターに冷たい空気を送ったり、冷凍機の冷媒にアンモニアを使用してCO2排出ゼロを心がけ、室内の照明はLEDに、通路のカーペットは再生品を使用するなど環境に配慮された様々な設備が整っていました。これらの取組の中には、国土交通省の「住宅、建築省CO2推進モデル事業」とされているプロジェクトも含まれており、最新の技術を駆使して環境に配慮された商業施設の見学が出来て、企業の環境への取組が前進していると強く感じました。

エコツアーに参加して                              「豊中市伊丹市クリーンランド」に運び込まれる1年約18万トンものごみの処理や、「イオンモール昆陽」のエネルギー消費量などについて知り、今さらながら地球環境の大切さと、限りある資源の有効利用について、一市民として真剣に考えさせられました。
見学に参加出来て本当に良かったと思います。 

page4                                        すいたエコツアー「地産地消をもとめて」 (エネルギー部会)

11月14日 (水)エネルギー部会によるすいたエコツアー「地産地消を目指して」を開催しました。参加者は市民15名を含め23名でした。 

食とみどり技術センター
午前中は羽曳野市にある「食とみどり技術センター」
を見学しました。なにわの伝統野菜である17種(吹田くわいも含まれる)のうち4種が中心に栽培されていて、種子の保存と配布・播種・育苗・農薬使用などの指導がなされていました。また、消費者のニーズにこたえて小さな房で皮ごと食べるブドウ、ひとくちサイズのイチジクの品種改良もなされているとのことでした。敷地面積約24万㎡で、大変見応えのある施設でした。

大阪府立大学 植物工場研究センター
午後からは大阪府立大学植物工場研究センターへ移動しました。この施設は大学と企業が産業労働省と農林水産省の補助金を受け研究・開発・人材育成・販売などを行っています。
植物生産室では、完全人工光型の水耕栽培で10種の葉菜が栽培されていました。15段のコンテナを縦に積み上げ、雑菌の侵入を防ぐ為に、収穫時以外は人が入らない部屋でロボットによる作業が行われていました。栽培したフリルレタスは学内のサンドイッチ店「サブウェイ」で食べることができ、地産地消で最高の味でした。
植物工場での栽培のメリットは無農薬・安定供給(1日250個のレタスを収穫)・高速生産・土地の有効利用で、デメリットは費用がかさむ・栽培品目が限定される、などがあげられます。
これらの技術の実用化によって、食料の安全安定供給及び新産業の創設など、環境・食糧・エネルギー・資源に関わる課題解決につながると期待されています。

page5                                        すいたエコツアー 「環境配慮型施設等見学会 環境配慮型施設等見学会」 ( (環境教育部会

12月5日(水)参加者17名で、高槻にある「関西大学高槻ミューズキャンパス」と「大阪ガス北東部リビング営業部」を訪れました。

安全・安心なまちづくりに寄与するキャンパス                 関西大学高槻ミューズキャンパスでは、担当者から説明を受けながら、キャンパスの中を見学しました。敷地内には、太陽光発電パネル、風力発電機なども設置されていました。また、JR高槻駅周辺の都市計画内の文教施設として、教育部門以外に、施設内に防災機能である発電機の設置や受水槽・貯蔵層などを備え、災害時の緊急避難場所としての備品なども備えています。
大学が「社会貢献型都市キャンパス」としての機能を持つ意義を感じた見学でした。

行動観察を取り入れた省エネルギー改修
大阪ガス北部ガスビル(1979年建設)のオフィスを省エネビルへ改修した経緯など設計プロセスの説明を受けてから、オフイス内を見学しました。                                         このオフイスには営業部門と内部事務部門との人々が混在し、行動も様々なので、改修前の設計段階において行動観察を取り入れ、それを活用した空調制御(※1)の実施や、クーリングルーム(※2)により、省エネにつながっているとの説明を受けました。                駐車場の屋根上に太陽光発電パネル、屋上には発電機能付ガスヒーポン(冷暖房を行う空調システム)、燃料電池、太陽集熱器などの様々なエネルギーシステムが設置されていました。
「ヒト」の行動に着目し、再生可能エネルギーの利用と高効率な機器の導入といった「ハード」の技術、建物のエネルギーの計測と管理する「ソフト」の技術を集約した省エネビルの見学でした。
※1 行動観察を取り入れた空調制御…社内用携帯電話(IP電話)の在室検知機能を活用し、在室者 に合わせた空調を制御している
※2 クーリングルーム…外勤者の帰社時に感じる暑さをクールダウンさせる涼み処。クーリング ルームに入ることで代謝量を下げてからデスクにもどることになり、事務 所内の空調設定温度を下げる必要がなくなる 

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公共施設における環境配慮型設備の紹介 

公共施設の新築時・改修時における環境配慮型設備の導入状況を紹介します。

千里ニュータウンプラザ
(吹田市津雲台1丁目2-1)導入年度:H24年度
千里ニュータウンの新たな拠点となる、市の施設などが入居する複合施設です。窓外部の柵の壁面に太陽光パネル及び壁面緑化を施しているほか、風力発電システムを導入し、ハイブリッド照明灯として活用しています。                                    【環境配慮型設備】
■太陽光発電システム(用途:施設内照明等)
■風力発電システム(用途:LED外灯)
■雨水貯留槽
■屋上緑化 

子育て青少年拠点夢つながり未来館(ゆいぴあ)            (吹田市山田西4丁目2-43) 導入年度:H22年度
青少年支援・子育て支援・図書館が一体となった施設です。
太陽光発電システムを導入し、ソーラー時計や屋外灯等に利用しているほか、クールピット※による地中熱利用を行っているほか、雨水貯留槽やLED照明システムを導入しています。
【環境配慮型設備】
■太陽光発電システム(用途:屋外LED照明、
ソーラー時計、商用電力と連携)
■雨水貯留槽 (用途:散水及び便所洗浄水)
■地中熱利用(クールピット)
■LED照明システム
※クールピットとは…地中の熱を取り出すための空気の通り道。
夏は冷たく、冬は暖かく感じる地中の安定した温度を冷暖房に活
用している。
次回は、自然体験交流センターとこども発達支援センターを紹介します。

page7                                        連載企画!あなたが見つけるエコなお店 in すいた(資源部会)

大阪大学生活共同組合 (住所 山田丘2−1) 
大阪大学生活協同組合では、2011年に生協事業部と学生委員会内の環境資源委員会が環境プロジェクトチームを立ち上げ、2010年度環境報告書を作成し、各部の環境負荷低減の取り組みと、今後の課題を記しています。

◆ホッかるの導入と容器回収率向上活動
食堂部の取り組みとして、容器ごみ削減のため、ホッかる弁当を販売しています。「ホッかる」とは、表面にフィルムが貼られた紙製容器で、フィルムを剥がせば、そのままリサイクルが可能です。このリサイクル可能な紙製容器の回収率をあげる活動を、環境サークル「GECS」と協力し、継続して行っています。
ホッかるの容器の回収は、「GECS」のメンバー12人が担当し、1週間に1回、計量を行っています。回収率は毎週、回収箱に掲示しています。回収強化月間として、6月と11月に、ホッかる弁当を導入している大学間でペナントレースを行い、回収率や回収個数などを競っています。その際、看板やポスターを掲示し、ちらしやアンケートの配布を行いごみ箱に捨てないようPRして回収率向上を目指しています。
ホッかる容器を媒介に、リサイクルに興味を持ってもらうことができるところにやりがいがあるとのことです。                     ◆レジ袋の削減                                   ほとんどの学生が、レジ袋をもらわずに、買った物を手に持っていました。学生は、教養課程の豊中キャンパスで、レジ袋をもらわない習慣を身につけるそうです。店舗では、販売する際袋に入れず、袋が必要な利用者は自由にとれるよう、袋を置いていす。                                                                                ◆マイボトル利用促進
使い捨ての飲料容器を抑制するため、工学部店他2か所に給水式水自販機を設置しています。平成22年度、「大阪大学マイボトルキャンペーン」に協力しました。
◆ペットボトルキャップの回収
回収箱を吹田キャンパス内の5か所に設置し、現在は東北地方の震災義援金に寄付しています。
◆食堂から出る廃油の再利用
業者に無償で引き渡し、飼料用原料、工業用油脂その他に再利用されている。
◆大学祭でのエコトレイの使用
学生委員会環境資源委員会は、いちょう祭ではリサイクルトレイを模擬店出店者に提供し、同時に使用済みトレイの回収を行ってごみの削減に努めています。 
 

 

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